佐藤浩一郎先生にまた助けていただきました。

当院の患者さんで、入院での大腸ポリープの内視鏡手術が必要な方がいらっしゃったんですが、とある大学病院に紹介したところ、一番大事な病変を見つけられずに手術を終えられてしまった、ということがありました。
確かに見つけるのが非常に難しい病変ではありました。
しかし比較的大きな病変でしたので、放っておくわけにもいかず、僕に大腸カメラを教えてくださった師匠の一人、帝京大学医学部付属溝の口病院の佐藤浩一郎先生に泣きついてしまいました。
先日お会いした時には、「見つけるの大変だったし、難しかったよー」とおっしゃっていましたが、しっかりそつなく切除されていて、ほっと胸をなでおろした次第。
いざという時は、やはり名人にお願いするしかありませんね。
心から感謝。

大腸カメラ日誌 2011.06.16 挿入法のトレンド

先日、消化器内視鏡学会の関東地方会に参加してきました。
ちょうど僕の師匠の一人である東邦大学大橋病院消化器内科の佐藤先生が座長で、大腸カメラの挿入法のセッションがありましたので、そちらに参加。
いろいろな施設のエキスパートの方が前に出てお話をされていたんですが、とりあえず分かったことは…
「僕の挿入法はトレンド通り」だな、ということ。
 
僕の挿入法は最近、どんどん入れる空気の量が減って、以前は苦労した難しい腸の患者さんでも割とすんなり、無~少ない苦痛で入れるようになってきました。
(もともと挿入時の送気量は少なくしていたんですが、さらに減りました。)
最近は「胃カメラよりは楽」という患者さんの方が圧倒的に多い状態です。
(もちろん例外の方もいらっしゃいます。)
 
「あぁ、どうもこれが正しい挿入法の在り方だな」と思っていたら、やっぱりほとんどの先生がそういう入れ方。
もちろん、細かいバリエーションはあるんですが、そこにこだわらなければ大差ないように思えます。
 
内視鏡の先端に透明フードという道具を付けるのも、もはや常識。
どの長さを使うかなどで、多少趣味の差が出るのみ。
 
挿入法の理想については、もはや結論は出ているように思えます。
あとはそのスキルをどれだけ身につけられるか、という話。
数をこなせばできるようになる、というわけでもないのが難しいところ。
 
そのうち、腎臓のデータベースの仕事で大学病院に行ったときなど、やる気のある後輩にはちょっとレクチャーしたいなと思っています。
患者さんたちの苦痛が少しでも減るといいですね。
 
大腸カメラ、大腸ポリープの日帰り手術は東京 渋谷ヒラハタクリニック

内視鏡日誌 2011.05.31 当院の内視鏡洗浄

交換時期の過ぎた消毒液を誤って使っていた病院が報道されていました。
また、かつて一部の病院で、きちんとした洗浄をせずに内視鏡検査が行われていたらしい、ということも耳にします。(今はないと信じたい…。)
 
当院では一回の内視鏡検査ごとに、丁寧に手洗い等をした上で、カイゲン社のCLEAN TOP WM-Sという消化器内視鏡専用の洗浄消毒器を使用しております。
毎朝、強力な電解酸性水を生成してから使用しておりますので、「消毒液の交換時期が過ぎる」といったことは起きえません。
(しようとしても、生成から12時間経つと洗浄できないように装置が設計されています。
また、電解酸性水が消毒に適さない状態になっても、自動的に検知して動作しないようになっています。)
安心して検査を受けていただければと思います。
 
胃カメラ、大腸カメラなら東京 渋谷ヒラハタクリニック

師匠が大腸ESDで東京3位になってました

今日、東邦大学医療センター大橋病院に行ってきました。
ちょうど僕に大腸カメラを教えてくれた師匠の佐藤浩一郎先生にお会いできました。
今日もすごく難しい大腸の病変をESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)という、非常に難易度の高い、最先端の技術で治療しておられました。
この技術、大腸の病変に施行するには施設基準があり、それをクリアしていないと施行してはいけないとされています。
で、定期的に症例数などが報告され、集計されているのですが、その集計(昨年夏から今まで)を見たら、なんと東邦大学医療センター大橋病院は東京都で3位、全国で6位になってました。
東邦大学医療センター大橋病院の大腸ESDは、現在のところ佐藤先生だけが施行していますので、たった一人で都下3位の症例数をこなしているということになります。
合併症の起きる率も、全国平均より少ないそうで、すごいことです…。
当院の大腸カメラで、もしESDが必要な大きな病変が見つかっても、すぐに佐藤浩一郎先生にご紹介しますので、ご安心くださいね。
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大腸カメラ日誌 2010.11.7 最近の成績

以前から痛くない大腸カメラ、見落としの少ない大腸カメラを心がけていますが、ちょっと思い立って最近僕が施行した大腸カメラの成績を調べてみました。
すると、最近施行した大腸カメラは10件連続で、S状結腸をたわませず、ストレート、無痛で通過していました。
大腸カメラの挿入で一番痛くなりやすいのは、一番たわみやすいS状結腸で、ここさえ痛くなく通れればあとは無痛で通れることが多いのです。
僕の場合も、10件のうち、ほとんどが検査中、どこも痛くならずに検査ができていました。
(ちなみに、癒着その他で痛みが出てしまった場合は鎮静剤を使いますが、痛くなければ鎮痛薬、鎮静剤の類は一切使っていません。)
 
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内科日誌 2010.02.21 診療報酬改定について

4月からの診療報酬が改定されました。
「プラス改定」という部分がマスコミ等で非常に強調されていますが、報酬が増えた部門がある一方で、開業医にとってはかなり厳しい改定になりました。
耳鼻科や精神科の開業医の先生方は特に苦しい改定となったようですが、消化器内視鏡も非常に評価が下がっていてげんなりしました。
ポリープ切除の報酬が13%も削られており、本当にびっくり。
以前から書いてきましたが、日本の消化器内視鏡のレベルはダントツで世界一。
なのにアメリカなどよりはるかに安い料金で検査が行われているわけですが、特に高度な技術を要するポリープ切除がこの評価・・・。
患者さんの負担が軽くなるのはいいことですが、これでは「リスクがあって効率が悪いから」という理由でポリープ切除をしない施設がたくさん出てきてしまいそうです。
ポリープがあったら大きい病院に行ってね、ということになり、患者さんの負担はかえって増えるかも・・・?
まぁ、当院はがんばってポリープ切除を続けますが、日本の医療って、これで本当に良いのか?
って思いますね・・・。
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