雑味。

先日、テレビにもちょくちょくでている方に会う機会がありました。
失礼なことに、私は最後まで全く気づかなかったのですが、すごく純粋な方だな、と思いました。
なんというか、純朴とも違うんですが、人間としての雑味というか、そういうのがあまりなかったように感じます。
そういう人に会うと、なんだか「人生はいいものだな」なんて思います。
で、最近この「雑味」というのが気になってまして。
たぶんそれって良くない種類の「欲」だと思うんですよね。
(すべての欲が悪いものだとは僕は思いません。)
必要以上の物的欲求だったり、他人を蹴落とす身勝手な考えだったり。
ともすると自分自身にその臭みを感じることがあって萎えるんですが、たぶんそれって「公共心」の対極にあるものだと思うんですよね。
僕もできるだけ雑味の少ない人間を目指してがんばりたいと思います。

胃カメラ日誌 2010.01.25 バリウムと胃カメラの比較

バリウム検査と胃カメラがどう違うのか、ご紹介します。

○ 診断精度
バリウム検査は白黒の写真での診断となるため、どうしても診断の精度に限界があります。
内視鏡なら、カラー画像ですから、胃炎やごく早期のがんなどを、より確実に診断ができます。
さらに、内視鏡ならその場で細胞を取って病理検査に提出するなど、迅速な精密検査が可能です。

○ 食道の病気
食道の病気は、基本的にバリウム検査では評価が難しいことがほとんどですが、胃カメラであれば、早期食道がんなどを内視鏡で治療できる段階で検出できます。

○ スピード
バリウム検査では、撮影後、読影という作業をしなければならず、どうしても診断までタイムラグがありました。
内視鏡では、その場で診断をお伝えすることができます。

○ 画像が見られる
ご希望の方は、内視鏡画像を見ながら検査を受けられます。
なかなかご自分の胃の中を見る機会は無いため、受診者の方々からは大変ご好評をいただいております。
また、ご希望の方には胃の中の写真を印刷してお渡ししております。もちろん写真は無料です。

○ 下剤の有無
バリウム検査では、検査後にバリウムが出るまで下剤を飲んでいただかなくてはなりませんが、内視鏡では下剤を飲む必要はありません。

○当院で使用している内視鏡
当院ではフジフィルム社製のEG-530NWという最新の胃カメラを使用しております。
同機種は2010年1月現在、経鼻内視鏡としては世界一の画質を誇っており、FICE(分光画像処理機能)システムと合わせて、より正確な診断が可能となっております。

まぁ、一番分かりやすいのは、「消化器内科医はバリウムではなく胃カメラを受ける」ということでしょうね。
僕も3回カメラを飲みましたが、バリウム検査は受けたことがありません。
学会の偉い先生も、バリウムではなく、胃カメラでの検診をもっと推進していくべきだと声高に言っていたりします。
それでもバリウム検査がなくならないのは・・・

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内科日誌 2010.1.10 寄生虫で激痛! サバに注意

お寿司が好きな方、きっとたくさんいますよね。
僕も大好きです。
が、消化器内科医は、寿司を食べに行く時ちょっと覚悟しています。
なにを覚悟しているかというと、寄生虫。
サバやイカによくいる奴で、アニサキスといいます。
幸運なことに僕はまだ体験したことはありませんが、これが激痛。
食べた数時間後に発症します。
つい最近も当院にそういう患者さんが来られました。
これがその時の胃カメラの写真。
鼻からの内視鏡ですが、そこは世界一のカメラ。
えらくクリアな写真が撮れました。
(ありがとうフジノン!)
白く渦巻いているのがアニサキスです。(クリックで拡大します。)
で、このあと鉗子(細いマジックハンドみたいなやつ)でこいつを捕まえて検査終了。
看護婦さんが帰っちゃった後の緊急検査だったので、1人で頑張って退治しました。
内視鏡が終わった途端、患者さんは痛み消失。
とっても感謝されました。
みなさんも、お寿司(特にサバ、イカ)を食べて数時間後にお腹が痛くなったら、内視鏡がある施設に行くようにしてくださいね。
ちなみに・・・

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内科日誌 2010.1.10 胃腺腫(胃アデノーマ)

胃がんの発生元(発生母地)として最も多いのは慢性胃炎(特にピロリ菌に感染して引き起こされた萎縮性胃炎)ですが、他にも胃腺腫胃アデノーマともいいます)からガンに変わる場合、何もないところから突然ガンが出てくる場合などがあります。
このうち、胃腺腫(アデノーマ)はほとんどの場合、内視鏡(胃カメラ)で切除することが可能です。
ガンになってしまってからでは内視鏡(胃カメラ)では切除できず、手術になってしまうケースも出てくることから、見つけたらできるだけ早く内視鏡で切除してもらうようにお話しています。
(当院の患者さんではありませんが、胃腺腫を1年放っておいたところ、ガンになってしまった方もいらっしゃいました。)
ちなみに、胃腺腫の症状は・・・

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内科日誌 2010.1.2 慢性胃炎について

20代後半あたりから、内視鏡(胃カメラ)で胃の粘膜が薄くなっている所見が見られるようになります。
これは萎縮性胃炎と呼ばれているもので、慢性胃炎の一つです。
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が感染していると、さらに萎縮の所見が強くなり、胃がんのリスクがぐっと上がります。
そのため、萎縮性胃炎があった場合は、(年齢性の変化の可能性もありますが)念のためヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の血液検査を受けていただくことをお勧めしています。
(見た目でピロリ菌がいなさそうな場合は、あまり強くはお勧めしていません。)
その他にも、慢性胃炎には表層性胃炎(胃の粘膜に線状の発赤ができるタイプの胃炎。ストレスでなる人が多く、痛みを感じる人が多いように思います。)や、イボのように粘膜の一部が膨らむ胃炎(タコいぼびらん)、粘膜の一部が削げたようになるびらん性胃炎などがあります。
さらに、昨今テレビで紹介されることも多くなった「機能性胃腸症」のうち、「胃もたれ」などを主症状とするものも、便宜上「慢性胃炎」として分類されています。
(「機能性胃腸症」が新しい概念のため、保険病名として認められていないことも一つの原因かと思います。)
いずれもありふれた病気ですが、人によっては強い症状が出ることもあり、何か症状があれば内視鏡(胃カメラ)をお受けいただいた方がいいかと思います。
(ただの胃炎の症状だろうと思っていたらガンだった、なんてこともあります。)
なお、当院では、世界一(2010年1月時点)の内視鏡(フジノンの最新機種)を導入しました。

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内科日誌 2010.1.2 逆流性食道炎について

胸やけ、苦いものやすっぱいものが上がってくる感じ、のどの違和感、痰を伴わない慢性的な咳、げっぷなどで悩まされていませんか?
もしかしたらそれは「逆流性食道炎」という病気の症状かもしれません。
この病気は胃酸が食道に上がってきてさまざまな症状を起こすもので、人によって症状は一つのことも、複数の症状が起こる場合もあります。
内視鏡(胃カメラ)で食道の炎症がわかる場合もありますが、内視鏡での見た目は正常なのに症状がしっかりある場合もあります。
逆に、内視鏡では炎症の所見があるのに症状がない場合もあります。
したがって、治療は内視鏡所見と症状のうち、重い方に合わせて行うことになります。
治療としては・・・

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内科日誌 2010.1.1 ピロリの除菌も半分終わりました

ピロリ菌をやっつける薬もようやく半分終わりました。
一時ちょっと上腹部に違和感を感じることもありましたが、今のところ下痢をすることもなく、普通に食事もできており、調子は悪くありません。
このまま完走できるといいですねぇ・・・。
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