内科日誌 2010.1.2 慢性胃炎について

20代後半あたりから、内視鏡(胃カメラ)で胃の粘膜が薄くなっている所見が見られるようになります。
これは萎縮性胃炎と呼ばれているもので、慢性胃炎の一つです。
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が感染していると、さらに萎縮の所見が強くなり、胃がんのリスクがぐっと上がります。
そのため、萎縮性胃炎があった場合は、(年齢性の変化の可能性もありますが)念のためヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の血液検査を受けていただくことをお勧めしています。
(見た目でピロリ菌がいなさそうな場合は、あまり強くはお勧めしていません。)
その他にも、慢性胃炎には表層性胃炎(胃の粘膜に線状の発赤ができるタイプの胃炎。ストレスでなる人が多く、痛みを感じる人が多いように思います。)や、イボのように粘膜の一部が膨らむ胃炎(タコいぼびらん)、粘膜の一部が削げたようになるびらん性胃炎などがあります。
さらに、昨今テレビで紹介されることも多くなった「機能性胃腸症」のうち、「胃もたれ」などを主症状とするものも、便宜上「慢性胃炎」として分類されています。
(「機能性胃腸症」が新しい概念のため、保険病名として認められていないことも一つの原因かと思います。)
いずれもありふれた病気ですが、人によっては強い症状が出ることもあり、何か症状があれば内視鏡(胃カメラ)をお受けいただいた方がいいかと思います。
(ただの胃炎の症状だろうと思っていたらガンだった、なんてこともあります。)
なお、当院では、世界一(2010年1月時点)の内視鏡(フジノンの最新機種)を導入しました。


今までの鼻からの内視鏡では口からの内視鏡に比べて画質が悪く、細かい病変を見逃す可能性があることが問題でしたが、同内視鏡は今までの経鼻内視鏡に比べて格段に画質が良く、口からの内視鏡と遜色ない画質を実現しています。
胃カメラなら東京 渋谷ヒラハタクリニック

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