NHKでカントの勉強

昨日、NHKでハーバード大学の哲学の講義のテレビ番組がやっているのをたまたまみつけ、奥さんと二人で見ました。
(うちの奥さんはもともと哲学科卒業なので、かなり食いついてました。)
難しかったらやめようと思っていましたが、さすが「あまりの受講生の多さのため、大学が公開に踏み切った」というだけあり、非常にわかりやすく、とても面白く見させていただきました。
今回のテーマはイマヌエル・カント。
その昔私も「純粋理性批判」にチャレンジしたことがあったように記憶しているんですが、はっきり覚えていないということはおそらく挫折しています。w
でも、テレビはそんな僕でも何とかついて行けるレベルでした。
(ハーバードの学生さんは突然当てられても、ものすごく的確な質問をしててびっくり。
さすが世界のハーバードですね。
ちなみに、学生さんの中にはスパイダーマンのコスプレの人もいました。その辺もハーバードらしい?のか?)
で、カントの言う本当の意味での「自由」とはなにか、そしてそれと密接にかかわる「倫理」の問題が今回のテーマだったわけですが、一番印象的だったのは、「人間は『目的』でなくてはならず、『手段』であってはならない」と主張している点。
なんだか非常に仏教(法華経)的だなと感じました。
仏教も、全ての人間に等しく仏性を見るがゆえに、全ての人間を尊重しようとするわけですが、少し通じる部分があるように思います。
カントというと、ものすごく厳格・冷徹に物事を洞察・考察するすごく硬い人というイメージを僕は勝手に持っていたのですが、もしかしたらものすごく人間性豊かな人なのかもと思いました。
来週の続編が楽しみです。
しかし、こんな視聴率がとれなそうな番組を、地上波の日曜夕方6時から1時間も放送してくれるとは、NHKはなんて素敵なテレビ局なんでしょう。
素晴らしいの一言です。