大腸カメラの挿入法DVD

今日、ちょっと大腸カメラの挿入法のDVDを見る機会がありました。
開業医の先生向けのDVDだと思うんですが、正直ちょっとつらかった・・・。
僕は大学で数年間、大腸カメラ挿入時の痛みの研究をしてきましたので、内視鏡の画面を見ていれば、痛い検査かどうかがある程度分かります。
で、そのDVDは見ていて患者さんが痛がる挿入法だったんですよね。
S状結腸という部分を思い切り伸ばしてループを作り、それを解除してスコープを進めていくという。
次善の策としてそういう入れ方になってしまう、というのは仕方ないのですが、最初は腸管のループを形成しない挿入を目指すべきです。
もう一点、とても気になったのは、オーバーライトになったスコープのねじれを、脾曲で本体側に堂々と逃がすシーンです。
あれをするとスコープの本体側に半径の非常に小さなループができ、スコープを痛めてしまうので、DVDで人に見せちゃうのは正直どうかと・・・。
後輩がそれをやった時は、僕は絶対にしないよう(ちょっとキツめに)指導しています。
脾曲からすこしスコープを引いて、スコープをまっすぐにした状態で素直に左回転させればオーバーライト状態は解除されるはずなんですが・・・。
(この左回転でスコープが抜けるようなら、ループが形成されたままになっているか、下行結腸にスコープが達していないかのどちらか、あるいは両方です。)
ライトターンショートニングという言葉の意味もちょっと違う意味で使われていましたし、ちょっといまいちなDVDでした・・・。

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