危険な自転車

先日、駅に向かって歩いていたら、幹線道路にあおむけで倒れている人がおり、その周りに数人の人が人だかりを作っていました。
事情を聴いてみると、自転車にぶつかられて頭を強打し、動けなくなってしまったとのこと。
横を見るとロードバイク。
ほどなく救急車が到着し、その方は搬送されて行きました。
意識はしっかりしていましたが、頭部のあった部分のアスファルトにはべっとりと血のり。
翌日そこを通りかかった時も、まだそこに血が残っていました。
そういえば、僕の患者さんにも、突然わき道から飛び出してきた自転車にぶつけられて大けがをし、長年続けていた仕事を引退しなくてはいけなくなってしまった方がいらっしゃいます。
打ち所が悪ければ、命さえ危なかったかもしれません。
高齢にもかかわらず、忙しい忙しいと言いながら、生き生きと働かれていただけに、本当にさみしそうでした。
自転車に乗っていた人間はその方の人生・生きがいを奪ったわけです。
犯人は男子学生だったとのことですが、かかりつけ医としても、自転車乗りとしてもその人には強い怒りを覚えます。
最近、細いタイヤの自転車でビュンビュン飛ばしている人をよく見かけます。
しかし、その人たちのうちのどれだけが「人の命を奪うリスク」を意識しているでしょうか。
ちゃんとした自転車乗りなら絶対にしないような、無謀極まりない運転をしている人たちを見かけるたび、残念な気持ちになります。
また、そういう人たちはたいていヘルメットもかぶっていなかったりするんですよね。
リスクに対する意識の低さが露呈しているようにも思えます。
自転車で車道を走れば、周りは知らない人の車だらけ。
僕は見ず知らずの運転手さんたちをそこまで信用できません・・・。