危ないところでした。

先日、なんとなく胸の辺り~上腹部が苦しいとおっしゃって当院に来院された患者さんがおられました。
割と元気そうでしたが、なんとなく嫌な感じがして心電図をとってみたところ、微妙な波形。
元気は元気なのですが、すぐに東邦大学大橋病院の循環器内科の先生に連絡。
夜間ではありましたが、もともといた医局(消化器内科、循環器内科、腎臓内科が一緒になっている医局)なので、とても気軽に連絡が取れます。
心電図の所見、症状、リスクファクターを伝え、すぐに行っていただくことにしました。
心電図と紹介状をファックスしておいたのですが、医局ではいろんな意見が出て、議論の分かれる波形だったようです。
で、ご本人がタクシーで到着したとたん、症状が増悪。
緊急カテーテル検査で急性心筋梗塞と診断され、そのまま緊急治療。
今日、そのときの冠動脈造影の動画を見てきたんですが、ものすごく綺麗に治療されてました。
こういうとき、大橋病院の循環器内科は本当に頼りになります。
たとえ夜中でも、緊急の検査! となったら10~20人の医者がワラワラとどこからともなく集まるという。(実際は呼び出されて、自主的に出てくるわけですが。)
技術力とマンパワーでは、全国でも有数なんじゃないかと思います。
それにしても、循環器の専門の研修を受けさせてくれる医局に所属させてもらって良かったなぁと思います。
こういう時、なぜか第六感が働く感じがするんですよねー。
病気の気配を感じるというか。
循環器の専門の先生でも議論が分かれるような心電図を、僕が正しく判断できるとは思いませんが、ほっといていいのかダメなのかが肌で感じられるような気がします。
それってそういう症例を体験してなかったら得られないものですよね。
医局に感謝。