皆さま、つつがなくお過ごしですか?
ツツガムシ病について


  「ツツガムシ病」という病気を、聞いたことがある、という人は案外いらっしゃるかもしれません。
よく手紙の冒頭に「つつがなくお過ごしですか」と書きますが、この「つつがなく」とは、
「ツツガムシ病にもかからずに」という意味だそうです。それだけ昔はポピュラーな
病気だった、ということでしょう。


  ツツガムシ病とは、ツツガムシ(ケダニ類ツツガムシ科に属するダニの総称)の幼虫に
刺されることで起こる伝染病です。
  たまに勘違いされる方がいるそうですが、ツツガムシ病は、ネズミや他の人から
うつるようなことはありません。一生に一度だけ、一生分の栄養を得るために地上に出てくる、
ツツガムシの幼虫が吸血した相手のみ、感染を受けるのです。
その意味では「感染症ではない」ということもできます。


  また、ツツガムシ病は新潟・秋田・山形・鹿児島・宮崎の風土病、といわれることが
多いのですが、実際には、風邪などと診断され、抗生物質の投与で病原体が
やられてしまっているだけで、他県でも起きているのではないか、という話でした。
(先日、愛媛県の方から頂いた情報によると、
愛媛県松山市周辺の山林でもたまに感染するのだそうです。
やはり、かなり広い地域に存在しているようですね。)


症状としては、
・全身のけんたい感
・頭痛
・関節痛
・発熱
・刺された場所の潰瘍(かいよう)
などが挙げられます。
  このツツガムシは、刺す場所にちょっと変な癖があるようです。胸や股間を
刺すことが多いらしいのです。しかし、この刺したあと(小指ほどのかさぶた)は
重要な証拠となりますので、病院に行ったとき、女性の方などは看護婦さんに
見てもらうなどすると良いでしょう。
  ツツガムシ病は、実は1日で治せます。「クロラムフェニコール」や
「テトラサイクリン」といった抗生物質を投与すればいいのです。
  しかし、これに気づかず、適切な手段を講じないと、患者の40%の方が
亡くなってしまうという、重大な事態を招きます。知っているのと知らないのとでは、
天と地ほども違うのです。
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