炭水化物ダイエットと糖尿病

ちょっと前から炭水化物ダイエットというのが流行っています。
炭水化物を減らせば痩せられる、というもの。
実は、「極端な炭水化物制限は、確かに痩せるが寿命がかなり縮まる」という動物実験があり、やりすぎは禁物です。
ただ、適切に減らすのは意味があることのようです。
目安は、摂取カロリーの50%前後を炭水化物で摂る、ということになります。
またその際、ご飯は玄米や五穀米、雑穀米などにすると、急激な血糖の上昇が抑えられ、インスリンの分泌量が減ってさらに効果的。
(インスリンは糖を体の細胞に取り込ませて血糖を下げるホルモン。)
また、普通のパンよりはライ麦パンの方がいいようです。
ただし、炭水化物を減らせばいくら食べても大丈夫、ということではありません。
カロリー計算、脂質の摂取制限も大事。
そういえば、米国の糖尿病専門の先生が、「炭水化物をとりすぎてる人には、まぁまぁ有効かもね」といった感じの記述をされていて非常に印象的でした。
当院の推奨ダイエット方法>
・カロリー制限(身長(cm)×身長(cm)×0.055キロカロリー/日くらいが目安)
・「適切な」炭水化物制限(できれば玄米、五穀米、ライ麦パンなどを活用)
・脂質制限(できれば1日50g以下)
・運動、筋肉トレーニング
・必要に応じて食欲抑制剤、脂肪吸収抑制剤の内服

上記が医学的・科学的にある程度裏付けが取れているダイエット方法、と言えると思います。
(実はこれ、糖尿病の生活療法そのものです。糖尿病食は健康食でもあるんです。)
身長が165cmの方ですと、1500Kcal程度が摂取目安ということになりますから、炭水化物で750Kcal、脂質で450Kcal、タンパク質が300Kcalということになります。
蛋白質は1gで4Kcalですから、75gのたんぱく質をとるということになります。

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