今日も無痛で大腸カメラ

今日も大腸カメラが一件ありましたが、痛み止めなしで無痛で施行できました。
今日の患者さんは以前大学で検査をさせていただいた患者さんで、また僕に検査をしてほしいと追っかけてきてくださった方でした。
最初に検査を受けたとき、かなり痛かったそうなのですが、僕の検査を受けて痛みがなかったため、ファンになっていただけたようです。
来年もよろしくお願いします、とおっしゃって、笑顔で帰っていかれました。
頑張ってきてよかったな、と心底思う瞬間です。
ところで先日、大腸カメラで大変有名な先生が「大腸カメラは普通痛くない」とテレビで言われていたそうです。
僕はその番組を見ていないのでなんとも言えませんが、本当だとしたらとんでもない話です。
もしかしたら内視鏡メーカーか番組のディレクターあたりに、そう言うように頼まれていたのかもしれませんが、明らかに事実と違います。
事実、その先生の施設(大変有名)で大腸カメラを受けた患者さんが、「ものすごく痛くて、大変な目にあった」とおっしゃっていました。
(その方には、僕の内視鏡のほうが全然痛くない、とおっしゃっていただいたように記憶しています。)
検査の件数が多い施設は、どうしても早く内視鏡を終わらせようとする傾向にあるため、乱雑な操作になってしまうことがあるようです。
また、観察も勢い短い時間で終わらせてしまうことがあり、ポリープの発見率の低下が心配されます。
(イギリスの論文では、盲腸に到達してから6分以上観察に時間をかけないと、ポリープの発見率が明らかに下がると証明されています。)
僕は時間よりも痛みの少なさ、病変の発見を大切にしているため、やや検査時間が長くなる傾向にあります。(大腸カメラの検査時間は15~30分ほどかかります。)
現在の保険制度では全く評価されない努力ですが、それが医師としての僕のポリシーです。

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