今日の大腸カメラ

今日大腸カメラをさせていただいた方は、ややS状結腸の長かったために腸の屈曲が強く、S状結腸を畳み込む段階でやや強いアングル操作が必要となってしまい、軽い痛みが出てしまいました。
しかしRSのところで丁寧に腸を畳み込んだ後は、くるくると逃げ回る腸を捕捉しながらきっちりストレート挿入でき、患者さんは「周りの方に聞かされていた痛みの強い大腸カメラとは全く違う!」と大変満足して帰られました。
今回は痛み止めなしで大腸カメラを施行しましたが、今日の患者さんのように長いS状結腸に対してあまり芸のないプッシュ主体の大腸カメラをしてしまうと、たとえ麻薬を使っても激痛・絶叫検査となってしまいます。
また、そういった検査は痛いだけでなく、大腸に穴が開く(穿孔)危険性もはらんでおり、非常に危険です。
痛みは全身麻酔で寝かしてしまえば分からなくなりますが、穿孔の危険性は痛みによるブレーキがかからない分むしろ増加しますし、麻酔によるショック・呼吸抑制などの危険性が増加します。
実は、消化器内科医の間では「大腸カメラをしてもらう先生はちゃんと選ばなければならない」というのは「常識」です。
自分が大腸カメラを受けるとなれば、検査を施行してもらう先生をかなり慎重に選ぶのです。
みなさんも、病院が大きいから大丈夫だろうとか、建物が綺麗だから大丈夫だろうとか、そういった基準で病院を選ぶのではなく、口コミでいい先生を探した方がいいと思います。
女性のがんの死因の第1位は大腸がん。(男性は4位。)
小さいポリープのうちであれば開業医の外来検査でも切除できてしまいますので、ぜひ早めの対処を心がけるようにしてください。

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