ウソの「無痛」?

大腸カメラの技術の指標の第一は、余計な痛みを与えないことだと書きました。
しかし、注意しなければいけないこともあります。
それは、「薬によって見かけ上の痛みは減らすことができる」という点です。
つまり、痛み止め、鎮静剤で「痛みに気づけない」状態にされていることがあるのです。
この場合、「無痛」でも、本当に腸に優しいかどうかは分かりません。
若い人では通常問題ありませんが、痛み止め、鎮静剤には呼吸抑制などの危険な副作用が出ることもあるため、本来であればそれらを使うかどうかは受診者と医師で相談して決めなければならないことだと思います。
受診者から特に希望がない場合、私は基本的に痛み止め、鎮静剤を使わずに検査を始め、痛みが出たら随時追加投与するという形をとっています。
その方が余計な薬を投与しなくて済むからです。

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