「硫黄島からの手紙」を観ました。

この映画、以前から観よう観ようと思いながらなかなか観られなかったんですよね。
で、やはり観てよかった。
ハリウッド映画とは思えないほど、まったく日本に対する誤解や偏見が見られず、完璧に日本人の視点から作品が作られています。
細かい部分に誤りはあるそうですが、簡単にできることではないと思います。
すごい。
でも、そんなことはこの作品の価値のほんの一部に過ぎません。
日本軍の兵士はどう硫黄島戦を戦ったのか、その精神的状況はどうだったのか。
作品全体から、その「重さ」が如実に伝わってきます。
そして日本兵たちの「想い」も。
しかし、それらも実は、この映画のテーマの入り口でしかないのだと思います。
観終わって思うことは、「なぜ人びとは、会ったこともない人と憎しみ合い、殺しあわなければならなかったのか」という、より根源的な命題。
なぜ家族の幸せを思い、お互いの幸せを破壊しあわねばならなかったのかという疑問。
そしてさらに、そういった悲惨としか言えない状況が、実は世界中のあちこちで今も続いているという現実。
平和のために、自分には何ができるのかという自問。
監督のクリント・イーストウッドは、間違いなく超一級の本物ですね。
心から尊敬します。
星5つ。☆☆☆☆☆

「「硫黄島からの手紙」を観ました。」への5件のフィードバック

  1. 戦争の原因について、過去を振り返って追求してみても、その本質を掴むことはできない気がする。
    ○○により××が発生し、●●の影響を受けて□□が出来たことにより…… 
    過去の事象について因果関係を想像することは可能だけれど、それらの間に微分を認識できない為、原因を解析するのは不可能だと思う。
    戦争の勃発は、”誰の責任”というワケでもないと思う(社会的にはNGな考えですけどー)。実は、みんなが無意識にそれを望んでいたのではないかな?
    砂場で棒倒しをして遊ぶ。最後に砂山を掻いた人が原因でしょうか?
    みんなで棒を倒そうと、努力していたのではなかったかな。

  2. 返事が遅れましたー。
    青さんの言う通りだね。いろいろな事象、いろいろな思惑が重なってできてくるのが歴史。
    この原因はこれ、とはっきり断定できるはずもない。
    しかしそれでも、どうすれば戦争は回避できるのかという一点を追求することをあきらめてはいけないと思うんだよね。
    あきらめてしまえば、「人類は絶滅するまで戦わなければならない生き物」ということになってしまうかもしれない。
    (問題がないわけではないみたいだけど)EUという成功例を見ると、いつか「戦争のない世界」は実現できるはずだという気持ちになるんだよね。
    そのためには何が必要なのか、自分には何ができるのか、あの戦争を起こしてしまった社会には何が足りなかったのか、今の世界には何が足りないのか。
    そう簡単に答えが出るわけがないと思うけど、それでも追及しないといけないと思うだよね……。

  3. はじめまして?
    私は「ホコ」の福岡支部に入ろうと思って 福岡支部長に申し出ましたが、却下されました。
    仕方が無いので
    「狩」か
    「諸岡和子さん」という人が居る
    「沖」のどちらかに
    入ろうと思います。うっきさんは
    どう思いますか。なにかいい方法
    ってあるのでしょうか?
    ほとぼりが冷めたらもちろん
    「ホコ!」って思ってます。

  4. すみません、俳句に関してはほとんど素人同然なもので、「沖」を知りませんでした……。
    というわけで、あまり気の利いたアドバイスはできそうにないです……。
    すみません。
    もうされていることとは思いますが、周りの俳人にご相談された方が良いかもしれません。
    よろしくお願いいたします。

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